洗濯物語~ある三日間の闘い~

俺は渇きに行くんだぜ。


真夏の入り口の様な天気から始まった朝に、そのまま窓を出ていき、空と戯れたのさ。まるでピクニック気分の様な気持ちで。

俺はもっと深みに行く為に、渇きを欲す。渇いて渇いて、俺という価値を高めていきてぇんだ。


だけど、夕方から雷雨となれば、俺は濡れるわけですよ。


渇けば渇くほど俺は欲望を欲し、また深みに潜れるというのに、濡れて潤ってしまった。


濡れてしまった俺は回転して、心と身体をリフレッシュしなければならない。


今度は、待っていた俺の同胞と共に、回転しなければならない。同胞と共にだから、回数も回転数も自ずと倍になる。それでも回り、リフレッシュできたさ。



翌日、その日の朝も真夏の入り口の様な天気。渇きに行くには十分すぎる。俺は同胞と共にまた窓を出た。



夕方。


雷雨。


雷雨決行という曲があるが、確かに胸打つ名曲だけども、今、ここでの雷雨の決行は不要なんですよ。


それも二日連続。


二日続けば、同胞達も共にやられるわけで、俺たちは一気に全滅してしまった。


また回転しなければならないのか。


それでも俺は、いや、俺たちは、もう一度回転してやったさ。俺は二日連続での回転だよ。もう目がグルグルしてきたよ。




そして、三日目の朝。


三日目も真夏の入り口の様な天気。今日も渇きに行くには十分すぎる。

俺は、この三日間の闘争に終止符を打つべく、そんな勢いでまた窓を出た。



三日目にして、雷雨は決行を止めてくれて、ようやく俺は渇く事が出来た。


俺は、俺たちは渇きにいけたんだぜ。



ん?


俺が誰かって?


なんて事は無い。俺は世間様からは、洗濯物って呼ばれてる、ただの男さ。
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by hey-yamato | 2013-07-09 08:15

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